「光合成細菌」という微生物を知っていますか?
名前のとおり、光合成をする細菌のことです。
光合成というと一番最初に思い浮かぶのが植物だと思うのですが、実はこの「光合成細菌」、光合成をする植物よりも先に、光合成という能力を身につけたスーパー微生物なんです。
よくヨーグルトを作る乳酸菌や、パンやビールを作る酵母はよく耳にすると思います。
そんな身近にある微生物と同じように、光合成細菌も安全で、私たちの生活を豊かにしてくれています。
どんな働きをするのかというと、硫化水素(H2S)やアンモニア(NH3)などの有害な有機物を体内に取り込んで、光エネルギーを利用して、炭水化物、アミノ酸、タンパク質、抗酸化物質など無害なものに変えてくれます。
硫化水素は、腐った卵のような強い刺激臭があり、人間にとって有毒なガスなんです。
アンモニアは、豚舎や鶏舎の横を通る時にぷ~んと臭ってくる成分というとイメージしやすいかもしれません。
例えばこんな効果が!
- 野菜の栄養になる成分を作り出すので化学肥料が減らせる
- 豚舎や鶏舎などの臭い(アンモニア)を軽減してくれる
- 硫化水素を分解するので水がきれいになる
この光合成細菌は珍しいものではなく、海や川、田んぼ、畑、水たまりなどにいて、悪いものをやっつけるために、私たちの知らないところでたくさん働いてくれています。
光合成細菌だけでも、頑張って働きますが、乳酸菌や納豆菌、酵母菌がそばにしてくれると最大限の力を出してくれます。
私たちと同じように仲間どうし助け合って生きているんです。
このような植物にも、環境にも、ヒトにも優しい微生物が、これからの持続可能な社会に必要不可欠なのだと感じます。
この記事の寄稿者は
古賀 碧(こが あおい)さん
株式会社Ciamo 代表取締役
株式会社Ciamo 代表取締役
<参考>光合成細菌を使ってみたい方はこちら!