無農薬野菜と土壌

無農薬野菜と土壌

食や環境のことを気にされる方が増えてきて、無農薬野菜を販売しているのを見かけることが以前より多くなった気がします。

自然食品店などのオーガニック食材を扱うスーパーだけでなく、道の駅などでもよく見かけますよね。

農薬を使っている農家さんでも、自家用は別の畑に無農薬で育てているというのは実際に聞く話なのですが、本業の方でもそれぐらい「農薬」が人へ負担を与えてしまうのを感じているようです。

今回は、人のからだではなく、地球から見た「農薬や化学肥料」について

無農薬の野菜の方がいいというのは、人の体だけでなく、地球にとっても同じようなんです。

農薬を使うことで消毒・防虫を簡単にできたり、化学肥料を使うことで、簡単に土壌を肥やすことができるのでよく使われているのですが、これをすることで土壌がどんどん破壊されていくそう。

農薬や化学肥料を使うことで、土の中にいる微生物の活動が衰え、植物と微生物が共生していたバランスが壊れ、植物は病気に弱くなり、その根で支えられていた土壌は土を保つことができなくなってしまいます。

最近、土壌が弱くなって、大雨が発生したときに崩れやすくなってきている原因の一つになっているのかもしれません。

実は、このような農薬や化学肥料の乱用で、世界の土壌はあと60年で失われてしまうとも言われているそうです。

1cmの土ができるには、100~200年ほど必要らしいのですが、農薬や化学肥料だけでなく、森林伐採や都市化などの影響もあり急激に土壌破壊が進んでおり、2013年に行われた国連総会で、2015年を国際土壌年とする決議文というものが採択されていたりもします。

『土壌に対する認識の向上と、適切な土壌管理を支援するための社会意識の醸成が差し迫って重要な課題です』という内容です。

国のレベルで、問題提起されている内容なんです。

ダイバーシティということばがよく使われるようになったり、腸内細菌の多様性も大事など、色んなところで「共生が大事です!」と聞くようになりましたが、改めて、私たちが住まわせてもらっている地球のこともしっかり想っていかないといけないのではないでしょうか。